まずはじめに
仏様の教えは「報恩感謝の日送りをして下さい」と言うことであります。
「畜類尚(な)お恩を報ず、人類争(いかで)か恩をしらざらん」とあります。
その恩に酬いるにはどうしたら良いのか?
「唯(ただ)当に日々の行持、その報謝の正道なるべし」
……毎日の行いの中に正しい道を生かしていくことである、と。
正しい道とは一体何であるのか?
簡単に言ってしまえば、「善を行い、悪をしない」ことであります。
一言で言えば子供も理解できることでも有るのですが、いざ何年も何十年も続けるとなると難しいことになるわけでございます。
そこで、お志を持って下さいまして、この大栄寺専門僧堂に足を運んで頂き、身も心も正しい道に近づけていく修行を同修同行させて頂く事が、今回の授戒会の意義になります。
多くの皆々様が、檀信徒にかかわらず、この有り難いご縁を結んで頂けることを心から念じさせて頂きます。
授戒の内容
二千五百年前にお釈迦様がお説きになられまして、達磨大師・永平寺開山道元禅師・総持寺開山瑩山禅師を経て現在の大栄寺住職まで伝わっている戒法を受け継ぎ、仏弟子の仲間入りをすることになります。
お釈迦様は八十歳でお亡くなりになる時に、お弟子様達に最後の説法をなさいました。
「私が入滅した後は、何よりも戒法を尊ぶのだよ。そうすれば、その人の人生は暗夜に灯を得たように明るく、心豊かになるのだよ」とお示しになり、
更に「戒法はお前達の大師なのだから、戒法を守ってゆくならば、私が生きているのとちっとも変わらないのだよ」とお諭しになりました。
そして、戒法は「清く、正しく、仲良く」という人生を心豊かに生きていく生活の指針と言えるでしょう。
戒名と血脈とは
お授けいただいた戒法によって、お釈迦様に直結したお弟子となり、真の仏教徒としての自覚を持ちながら、仏心の花を開くことが出来ます。
その戒法を自覚した証として、「戒名(かいみょう)」と「血脈(けちみゃく)」を授かります。
授戒会の期間は、
聞法(説戒や説教を拝聴する行持)
礼拝(過去現在未来、合わせて三世のもろもろの仏様に御拝する行持)
をいたします。
正戒とは
六月一日~五日までの授戒会の期間の中で、諸法要・儀式に参加して、戒名を頂き、戒師様から直々に血脈を受けるのが「正戒(しょうかい)」となります。
期間中、五日間を通して参加するのが望ましいですが、都合の合わない方はご相談を承ります。
参加される方の都合に合わせて、自宅から通う方・外泊される方も参加可能といたします。
(ただし、交通費・宿泊費は自己負担となります)
集合と解散の時刻は各日以下のようになります。
六月一日……13時受付、20時解散。(夕方の食事のみございます)
六月二日……7時集合、20時解散。
六月三日……7時集合、20時半解散。
六月四日……7時集合、20時半解散。
六月五日……7時集合、11時解散。(朝の食事のみになります)
詳しく日程を知りたい方はメールにて御連絡頂きたいと思います。
因戒とは
一日だけお参りして法縁を結び、またいつの日か授戒会に参加出来るよう因縁を作っておく意味合いで受けられる血脈、「因縁血脈」を授かるのが「因戒(いんかい)」となります。
集合時刻等は正戒の項を参照して下さい。
血脈の授与はありますが、戒名は付けられません。
亡戒とは
既に亡くなられたご先祖に、授戒会の尊い功徳を供養する為受けるのが「亡戒(もうかい)」となります。
集合時刻等は正戒の項を参照して下さい。
授戒会の期間中の回向の中で読み込みさせていただきます。
血脈の授与があります。